突然ですが友達にインタビューしてみた
「沖縄は飛行機で行くものです。」
出会ってすぐのころ、そう教えてくれたのは私の友人(沖縄県出身)でした。
たまに聞かれるんだそう、本島に来る交通手段はなに?と。
・・その質問の意味が分からなかったらしい。
私達の沖縄に対する知識と認識の乏しさが表れたのですが(きちんと知っている人すみません)
天気予報で同じ画面にあるから仕方ないよね(苦笑)と友人は言っていました。
そこでポンっ、とひらめいたのが、
沖縄のために尽力しようと頑張っている、超身近にいる沖縄県民に、
沖縄の事について話を聞いてみようということでした。
それも、少しつっこんだ事について。
これはニュースをみてもどこか他人事のように思ってしまった
自分に対する責任感からでもあり、
実際に訪れた時その魅力に取りつかれ、もっと沖縄を知りたいと思ったからです。
(そしてインタビューの練習させてくれぇ、と頼んだ)
それでは、以下インタビュー文です。
平良棟子さん (21) <沖縄県出身 猫は大好きだがゴーヤはあまり好きではない>
沖縄から本島に出てきて、感じた違いってあった?
そうだねぇ、もう、別世界。みんな話し方も違うし、とにかく話すの早い!(笑)もう聞き慣れたけどね。あとは家並み。木造建築、見るだけで最初はホームシックになった(笑) でも、いまでも結構、自分は“沖縄県人”みたいな感覚があるかも。いわゆる“日本”の文化に元々すごく馴染みがあった訳ではなかったから。例えば年越しそばではなく、年越し沖縄そばだったり、音楽の授業でこれといって習わなかったから、小学校の高学年まで、『君が代』が日本の国歌だって知らなかったという(笑) 歴史的に見ても沖縄は何もかも違うから、深い意味はないんだけど、一つの国みたいな感じだよね。なんかハワイと沖縄って似ていない?(笑)たしか戦前後は、沖縄からハワイに移民した人多いって聞いたことあるよ!(私:へぇ~~~~~)
その、何もかも違う沖縄の歴史とは何だと思う?
沖縄というワードで思い起こされるのは、琉球の文化だったり、占領の歴史という人も多いと思う。もちろんそれはすべて沖縄の持つ歴史であって、重要な部分だと思う。そして自分がピースボランティア(長崎の原爆をはじめとする平和学習を行う団体)に参加して思ったのは、平和や戦争に対する考え方の違いがあるということかな。個人的な感想だけど、長崎はその歴史背景から“兵器からおこる戦争”を思い起こさせるけど、沖縄は、もっと生臭い、“人と人との争い”っていうイメージを持つ人が大半だと思う。そこには地上戦の惨状やむごさが染みついていて、戦争って、上から爆弾がバンバンバンだけじゃないんだよ、っていう。あと、沖縄では6月23日が慰霊の日の祝日で、これは全国的のものだと思ってた。だからカレンダーに日が赤字じゃなくてびっくりしたんだよね。
沖縄戦の歴史といえば、おじいさんは元県知事だよね。何か影響はあった?
(※沖縄が本土復帰した直後の沖縄県知事は彼女の祖父にあたる)
もし今会えるなら、いろんなことを聞いてみたい。アメリカの統治下で、その重鎮たちとどうやって対等に交渉したのか、沖縄にどういった想いを持っていたのか、日本に復帰することに憧れはあったのか・・とか。でも、祖父は政治家でもあったけれど、戦前は教育者だったから、その役目に対する強い思いはあったと思う。というのも、戦時中に軍国教育のもと自分が教えた生徒たちが戦死していくのを目の当たりにして、教育の重要さも感じたって話には聞いたことがあるから。今自分が志すものとはちがうけれど、そういった沖縄のために尽力した祖父の影響はすごくあると思う。沖縄の歴史、安全保障の問題、自分たちが考えていかないといけないよね。
確かに沖縄をニュースで聞かない日はないよね。本島にいることで安保問題について感じることは?
安保とか基地問題に関しては、本島の人との温度差は少し感じるかもなぁ。現状を見たこともない人が、少し投げやりに沖縄を見放すような意見を言ってるのを見た時は、所詮そういうものか~って悲しくなった時もある。沖縄の人がいくら訴えても一緒に解決してくれる人がいないとなぁ、って。でもかといって、沖縄県人という括りでものを考えすぎるのもどうかということ。沖縄の人は俗に言う、左に偏った考えの人が多くて、わたしは正直そこまでしなくても・・って思ってた。だから私が県外に出たかったのは、沖縄にいたら沖縄の人の意見しか聞けない、だから外から沖縄を見てみたいと思ったのもある。だけど、周り巡って、たくさん勉強して調べたりもしたけど、原点回帰になった部分もあるんだよね。沖縄の人の叫びは叫びなんだ、っていう。今巷では普天間基地がすごくニュースになっているけれど、他にも東洋一危険な嘉手納基地だってある。新しい基地作る必要はないよな、って冷静になると分かるよね。でも逆に、悪く聞こえるかもしれないけど、沖縄の人は沖縄の問題にしか興味は持たないかもしれない。そこにもなんらかの温度差は生じるのかもなぁ。 こういう話は、やっぱり話すと重たくなるし、今まであまり自分から話さないようにしてたけど・・ね。苦笑
そう、あまり話さないよなぁ~と思ってこの機会に聞いてみた。いやはや、でも大切なことだよね。
うん。この諸問題も沖縄だけで解決できるものじゃないから。“沖縄の基地問題”じゃなくて“日本の基地問題”であるべきだよね。ニュースでも、記事でも、少し沖縄の事に目を向ける人が増えたら、嬉しい。沖縄の人は、遊びに来てくれるだけでも、みんな嬉しいんだけどね!遠い所からめんそーれー!って ^^
では最後に、沖縄に生まれてよかったなぁと思う時は?
県人というワードでみんながつながるところ!(私:たしかに~!いいよね大好きあの雰囲気)お互いにまとまって、みんなで助け合おう、みたいな地域性がある場所に生まれた事は良かったなぁと思う。文化とか歴史とか、いい意味で特別で違うものが身近にあって、沖縄にいたから歴史にも興味をもったし、自分の目指す将来の目標も見つけられた。 沖縄には素人が見ても目に見える課題がたくさんある。それを変えたい、っていう気持ちかが今は大きいかな。
2016.10.30 インタビュー・文 瀬島咲希
出会ったときから薄々気づいてはいたけれど、志持ってるよなぁ。
話を聞いていると、沖縄の若者はまんべんなく、自分たちの置かれた状況や自分たちの住むまち
についての意識や愛着が強いのではないかと感じます。
私がこの夏訪れて感じたことも、ダントツで、その温かい県民性でした。
そういった想いがあの雰囲気を醸し出すんだろうなぁ。
あと行かないと分からなかったことは、本当に、基地の近さ。
公道を車で走っていて、この公園みたいなのは何?と指すと
基地だよー。
しばらく車を走らせても続く景色、これも基地?
そうだよー。
こんなに人々の生活や景色の一部になじんでいるのか、
百聞は一見に如かずとはこれか、と
びっくりしたのを本当に覚えています。
よって色々な意味で、沖縄はぜひ訪れることをおすすめします
・・・
なんて沖縄県民でもない私がとやかく言っても説得力のかけらもないですが、
この青い空を見たら、沖縄、ぜひ訪れたいと誰もが思うのではないでしょうか。
写真とウチナーグチで”ありがとう”をもって、しめたいと思います。
にふぇーでーびる!
0コメント