近いようで遠い国
こんにちは。
じめじめした時期が続きますね。
コインランドリーで洗濯物をたたんでいたら、
「この季節は子供の多くて大変やろ~」
と言われました。
「そうなんですよ~」と返してみたけれど
まだ母ではないとよ、おじさん。
こどもの頃に、“海の向こうは外国なんだ”
と想像に胸を膨らませていたことが、
今さらながら、“本当なんだ”と思うことがありました。
福岡港を出港してフェリーで約3時間、時間も経費も国内旅行のような感覚で、
お隣は韓国の第二の都市、釜山へ行ってきました。あんにょん
フェリーの中で飛び交うハングル文字をずっと聞いていたにもかかわらず、
霧がかった大陸が見えて来た時は、本当にわたしは他のアジアの国に来たの?
と信じられないかんじのまま無事入国。久しぶりに会った留学している友達と会って安堵。
港から地下鉄に乗ってそのまま中心地へ、当たり前ですが町はハングル表記ばかり。
完全アウェーな状況はわりと初めてだったので(読めない文字に囲まれるという事)
おぉ、、、ついに来た、、、とワックワクで、名物サムギョプサルを最初の晩餐に。
このとき、友達が友人の韓国男児を連れて来てくれたのですが、
まぁこのお友達がよく働いてくれる。(笑)
水を配る、皿を並べる、肉を焼く、肉を切る、鍋を煮だたせる。
このとき友達の一人が「日本はこういうこと、女の子がするんでしょ?」
あぁ、なるほど。わたしがなんだかソワソワした理由はそういうことか。
いや、必ずしもそうではないよ~と言っておいたのですが、
たしかに「サラダ取り分けたら女子力高い」と巷では言われる日本で
この状況はあまり見ないな・・・とふと感じました。
友達いわく、韓国の男性が女性を大切にする姿勢や度合いは
日本と少し違いがあるようです。なんといいますか・・目に見える部分で。
もちろん一概でないだろうけれど。
ごはんに関していえば、韓国は“ひとりごはん”の習慣があまりないようで、
ごはんはみんなで食べるもの、なんだそうです。
(じゃあ博多は一蘭のラーメン屋さんのスタイルは、さぞかし斬新に見えるだろうなぁと心の中で思う)
ワイワイみんなで鍋からつっつく。取り皿を持つのは×。
ボリューミーなお通し(エンドレス且つ無料)。お酒が無くなるたびに行う乾杯。
こんな感じで、韓国ではこうなんだ~面白い~!と思う事が
本当に数えきれない程あったので、その中からかいつまんで
旅の思い出と共にご紹介したいと思いますね。
今回も宿泊はゲストハウスを予約。ルームメイトはどんな人かなぁ、
と少し緊張しながら部屋の扉を開ける。
一日目は日本、ロシア、台湾からとインターナショナルな一室で、
ここで出会った日本の方(とても韓国にお詳しい)と意気投合、
次の日の半日を一緒に過ごしました。朝から魚市場を見に行ったり、
美味しいスンドゥブとタコ鍋のお店を紹介して頂いたり。
2人とも(私は特に全く)韓国語が分からないのに、
タコ鍋やさんのおばちゃんの肌があまりにもツヤッツヤでしたので、
ジェスチャーだけで褒めると思いのほか、おばちゃんが照れたり。
突然わたしたちのテーブルにやってきたおじさん(多分お店の人)
が少なくなっていたニラのキムチを指して
「鍋に入れると美味しいから!」と(多分)言い残し、
去ったかと思えば追加を持ってきてくれたり。
運転めっちゃ荒くて、ニコリとも笑わないのに、
私がヨロヨロ立っていたら「ヨギヨギ(ここここ)」
となぜか助手席に座らせてくれたバスのお兄ちゃん。
・・・・釜山の人、優しすぎるよ。
でも驚いたのは、私たちが何も言わなくても、
お店の人が日本語で話しかけてくるということ、雰囲気とかでわかるのかなぁ。
博物館に行った友達が言っていたのは、内容の半分以上が
日本の侵略の歴史だったということ。これに関して特に言及はしませんが、
私もまだ知らない背景もたくさんあるし、歴史認識は大切だよなぁ、
と次訪れた時はそちらの方にも足を踏み入れたいと思いました。
また友達になった韓国人の友達のフェイスブックには、
軍隊を除隊した際の記事が写真と共にアップされていたのを見て、
韓国を考える時に大きな部分を占める徴兵制という事をふと思い出し、
こんな感じなんだ、当たり前だけど普通の年頃の男の子なんだ、
と思うと同時に、街ですれ違う男性を少し違った目線で見ている自分がいました。
あとこれは衛生的な問題になるのですが、韓国は下水設備があまり整っていないらしく、
トイレのペーパーは備え付けのゴミ箱に捨てるようです。(一部では流せる所もあるよう)
すみません、これが最後まで慣れなかった。。私まだまだですね。。
韓国のマチュピチュと呼ばれる甘川文化村
釜山二日目、ゲストハウス部屋のメンバーが入れ替わり、
夜部屋に戻るとマニキュアを必死に塗るドイツ人の姿が。
一言話した時点でこれまた意気投合、疲れてたのですぐ寝ようと思っていたけれど、
話題に花が咲き、こりゃ寝れないと断念。
二人で部屋を出て、談話室ではなしていたら、
アラビア語を勉強していたという饒舌韓国人の男の子、
韓国語で挨拶されて、私が?な表情をしたら「…アナザーカントリー?」
と言ってきたユーモア満載長身の男の子、
日本語を勉強したいという女の子、
みんなで一つのテーブルを囲んで、月曜から夜ふかし。
みんなが各々一人旅だったので、一人旅の良さを語り合ったり、
韓国の社会事情から韓国語発音演習、アラビア語基礎演習まで。
その時初めて会ったのに、一つの話題を共有して、笑いあう。
最終日、仲良くなったドイツ人の友達と朝食を食べながら
「つい昨日会ったのにこうして一緒にコーヒー飲んでるんだもんねぇ」
と話したように、本当になにが起こるのかわかりません。
これだから、ゲストハウス、すきなんですよな。
これまで韓国の“遠い部分”を書いたかと思うのですが、
こうして現地の人と話したり、彼らの温かさに触れたりすると、
一気に距離が縮まったように感じます。
留学中でも同じような事は経験したけれど、実際のところ、
心が通じ合った時点で、何人だろうがそこに距離なんて存在しないんだろうなぁ。
歴史の問題に少しふれたりもしましたが、
ゲストハウスで友達になった日本に留学するという女の子は、
「日本語もっと勉強するね!今日はわたしの先生になってくれてありがとう!」
なんて言ってくれて、つい別れ際にハグをしましたよ。えぇ。
ただ、同じアジアという括りの中にいて、見た目も似ている私達ですが、
文化的慣習的違いがあるのは当たり前で、
それを遠い近いと感じるのは人それぞれかと思います。私も両方感じました。
といっても、遠いというか、ただ少し違うだけで、その国の色を感じることが
私にとっては超楽しくて超興味深いといった感じでした。
人、ごはん(これが大半かもしれない)、
すべてに魅了されて帰国(したという実感もない)した日の夜、
あぁこれは多分また行くなぁとHPでチケットをさっそくチェックしたのでした。
p.s.チケットは早得往復で4990円、九州の皆さん、ぜひ。
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